
顧客のファースト DX パートナーを目指す
NSSOLが実現する X Integration
日鉄ソリューションズ(NSSOL)が大きな変革に挑んでいる。背景にあるのは事業への危機感だ。受託開発型ビジネスから、顧客と共創し持続的に新たな価値を提供していく"ファーストDXパートナー"へのシフト。その取り組みにフォーカスした。

SIerから「X Integrator」へ、自らの変革に挑む

お客様のデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に向けて、「ファーストDXパートナー」になることを掲げているNSSOL。その実現に向けては従来のシステムインテグレーター(SIer)に留まらず、ビジネスや組織・業務プロセスのあり方など様々な変数・要素を再設計し、変革のインテグレーションを支援していく「X Integrator」へと自らを変えることを構想する。
X Integratorのミッションはお客様のサステナブルな事業成長や提供する価値の変革と、その先にある組織のパーパス(目的)実現に貢献するために、共に歩み続けていくこと。2020年10月にはX Integratorとしての支援を具現化するため、2つの新たなプログラムを発表した。DX推進を加速するデジタルイノベーション支援プログラム「Angraecum(アングレカム)」と、DX推進に向けたアイデア創出を支援する「ideagram(アイデアグラム)」である。

DX推進組織「DX&イノベーションセンター」を設立

顧客企業のファーストDXパートナーになるために設立されたのが「DX&イノベーションセンター(DXIC)」だ。もともとは2020年4月にDX推進&ソリューション企画・コンサルティングセンターとして設立され、2021年4月にDXICへと改称されるとともに、機能を拡充した。
DXICはNSSOLにおけるCoE(センター・オブ・エクセレンス/組織横断の中核拠点)の役割を担う組織として、お客様のDX実現に必要な4つの要素を網羅している。
①お客様とのビジネスイノベーション(既存事業変革や新規事業創出の企画・構想)の推進
②人工知能(AI)やデータの活用
③アーキテクチャーの策定
④サービスデザインとアジャイル開発
――である。社内にはこうした領域を専門的に担う部署があるほか、製造業向けにDX支援を図る専門部隊「デジタル製造業センター(MDXC)」も立ち上がった。
部署・部隊が社内の事業部門や研究所と有機的に連携しながら、全社レベルでDX対応力を強化していくことが期待されている。
インタビュー

當田 修之氏
DX&イノベーションセンター ビジネスイノベーション&コンサルティング部 部長
北里 翔平氏
DX&イノベーションセンター ビジネスイノベーション&コンサルティング部 エキスパート
従来の"御用聞き型"のシステム開発では立ち行かなくなる――。システムインテグレーター(SIer)業界の共通認識だ。この状況に強い危機感を持ち、大きく変わろうとしている日鉄ソリューションズ(NSSOL)。日本製鉄グループ企業として、これまで鉄のフィールドに留まらず、多様な業界・業種の最先端システム開発を手掛けてきた。しかし、激変するビジネス環境において顧客企業が変わろうとする中、NSSOLも自身の変革に挑んでいる。
NSSOLは2020年にDX専門組織「DX推進&ソリューション企画・コンサルティングセンター」を立ち上げた(※21年にDX&イノベーションセンター〈DXIC〉に改称)。受託開発型ビジネスから、顧客と共創し持続的に新たな価値を提供していく"DXパートナー"へと大きく舵を切る。DXICで活躍する當田修之部長と北里翔平氏に、顧客企業へのDX支援の取り組みなどについて話を聞いた。
※NSSOL、NS Solutions、NS(ロゴ)、Angraecum、X Integratorは日鉄ソリューションズ株式会社の登録商標です。