Amazonのクラウドサービスの根幹を支える仕事とは
DCEO Engineer

異業種からAWSのファシリティ・エンジニアへ

アマゾン データ サービス ジャパン株式会社
DCEO Engineer(データセンター・エンジニアリング・オペレーションズ エンジニア)

青山さん
Interview

ITインフラ向けクラウドサービスで世界的に高いシェアを誇るのが、米国アマゾン・ドット・コムの「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」です。日本でも規模や業種に関わらず多くの企業が導入しています。そのAWSのデータセンターを国内で保守・運用・管理しているのが「アマゾン データ サービス ジャパン(ADSJ)」です。社内ではITエンジニアだけではなく、ファシリティ(設備関連)エンジニアも活躍しており、その多くが転職者。なぜ中途入社したのか、アマゾンのクラウドサービスを支える仕事の魅力や面白さは何か――。転職者に話を聞きました。今回は異業種から転職した青山 陽さんです。

人材のすそ野広く、社内は多様な業界出身者が在籍

――前職は異業種だったそうですね。

2019年末にアマゾン データ サービス ジャパン(ADSJ)に入社しました。新卒で電力会社に就職して約7年間働いた後、再生可能エネルギーの発電事業会社に転職。3年後にメーカーに移り、1年弱働いたのちADSJに入りました。きっかけは転職情報サイト経由で採用担当者からオファーメールを頂いたことです。企業や人材紹介会社から来るオファーメールは、それまでほとんど読んでいなかったのですが、そのメールだけは「Amazonから来た!」と驚き、すぐに読みました。

――データセンターの業務イメージは持っていましたか?

データセンターはまだ一般に広く知られた業態ではないため、あまりイメージできていなかったというのが正直なところです。ただ、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」や高速通信規格「5G」などが社会の主流になり、データの重要性や必要性が今後増していくことは自明の理だということは調べるうちにすぐに理解できました。データセンターのような大規模データを安定的に稼働させる企業は社会貢献度が高く、これからますますニーズは高まりますし、世界的企業のアマゾンで働くことは大きなチャンスだと感じました。

――社内には青山さんのように異業種から転職された方はいますか?

前職がデータセンターだったという社員は少なく、異業種からの転職者が多数を占めます。ファシリティ(設備関連)エンジニアの前職をみると、メーカーの工場で電気や設備を担当していた人や病院の設備回りを担当していた人、建設会社の設備職、私のように電力会社の出身者など電気系や空調系、設備・保守のバックグラウンドを持った人が目につきます。なかには「アマゾンはIT系企業だから転職先として自分と関係ないと思っていたけど、業務内容を調べたら自分の設備や保守のスキルが生かせると気づいて応募した」と話す人もいます。工場や大規模設備を持った企業で働いている人であれば、業務に親和性があると思います。データセンターで活躍できる人材は、実はすそ野が広いことを知ってほしいです。

インフラストラクチャーを守る重要な役割

――担当している業務を教えてください。

データセンターの運用にかかわるインシデント(異変)への対応です。DCEOの仕事の中でも重要な仕事はデータセンターにアクシデントが起きないように準備しておくことと、何か問題が起きたときに素早く対処することです。その他にもサーバーラックの管理、ベンダーと作業計画の調整や折衝、価格交渉など業務は多岐にわたります。

アマゾンの使命は「地球上で最もお客様を大切にする企業」であり、ADSJもそれは変わりません。お客様を大切にすることは、お客様が求めているサービスを提供すること。当社の役割はデータセンターを完全・完璧な状態で保守・運用・管理して、サービスを安全・安定的に提供することです。

例えば、冬は雪などの悪天候で電線が切れてしまうことがあります。私は電力会社出身なので、電気事故などに起因する供給停止に対する抑止力となる「電源冗長性」には非常に重きを置いています。また電気が止まり、サービス停止といった重大事故が起きないように発電機のメンテナンスや非常用の蓄電池(UPS)を完璧な状態にしておくことはとても大事です。インフラストラクチャーに関するインシデントが発生した場合、最初に対応するのはデータセンターのエンジニアであり、非常に重要な役割だと思っています。

――業務の進め方などで前職と違いを感じることはありますか?

業務で使う言語が英語であることです。同僚との社内コミュニケーションは英語ですし、日本語を話せない社員も多数います。仕事のスピードも伝統的な日系企業とは違いを感じます。業務対応は速いですし、制度やルールは頻繁に変わります。例えば、ベンダーの作業計画をADSJ社内で調整して承認を取ることは私の業務の1つですが、先月変更になった資料作成のルールが今月はもう通用しないといったケースもあります。ただ自分は変化に応じて仕事の進め方を柔軟に変えることは漫然と仕事をするよりも楽しいですし、会社としても世の中で求められていることに臨機応変に対応している結果なので、自分に合っている会社だと感じています。

――採用選考ではどのような点が評価されたと思いますか?

1つは「電気主任技術者(第2種)」の資格を保有し、電気設備の運用に関わる経験を持っていたことではないでしょうか。再生可能エネルギー会社時代にインドネシアやサウジアラビアなどで長期滞在していた経験もよかったと思っています。また、電気主任技術者の試験対策を解説した「YouTube」のチャンネルを持っていたので、ADSJの応募レジュメに書いたところ、面接で聞かれ、面白い! と思われたこともあるかもしれません。

――「YouTube」のチャンネルですか!

前職のメーカー時代に社内向けの教育ツールとして始めました。当初は電気主任技術者資格の保有者を増やすために社内で講座をするように言われたのですが、勤務先の工場は3交代制のため講座参加者がなかなか一堂に会して集まることができず、講義動画をインターネット経由で見てもらおうと「YouTube」にアップしたところ今でも視聴回数は伸びていて、電気主任技術者資格を目指している方々の試験対策に多少なりとも貢献できたのではないかと思っています。

アマゾンで働くことは大きなキャリア形成に

――業務関連の資格は必須ですか?

業務上、電気主任技術者の知識は役立っていますが、採用要件として資格保有は必須ではなく、むしろ英語力と業務経験、アマゾンのカルチャー(行動指針)に合うかが重視されます。アマゾンには世界共通の「Our Leadership Principles」という14項目の信条があります。アマゾン設立当初からあるような行動指針で、世界中どのポジションでもこの指針に合った方、興味がある方を探しています。

例えば「Customer Obsession」という項目はお客様を起点に行動すること、お客様の信頼を獲得して維持するために全力を尽くすといったことです。採用選考では「これまでの業務を通じてお客様に高いパフォーマンスを出した経験は?」といった質問をすることで、レジュメからは読み取れない過去の経験がアマゾンの理念に合っているか、入社後も同じように行動できそうかという部分を見られていたようです。

――ADSJで活躍できるのはどのような人ですか?

他人とのコミュニケーションが苦手でない方、主体的に動ける方でしょうか。社内はコミュニケーションが非常に活発でチームワークがよく、ハートフルな環境があります。自分に助けが必要なときは声を上げれば必ず周囲がサポートしてくれます。実際私が入社したときデータセンターのことは分からず、英語にも自信がなく、どうしたらいいのか本当に不安でした。でも社内ミーテングに参加すると「いらっしゃい!」と歓迎して頂き、うれしかったことを覚えています。また、分からないことは質問すれば誰でも丁寧に教えてくれますし、オンラインのトレーニングも充実しています。ただ自発的にアクションを取る必要があるので、自分で前に進んでいく強いメンタルは必要です。

仕事は決して楽ではありませんが、ここで働くことは自分にとっていい機会になることは間違いありません。会社の知名度は高いですし、働きながら英語力を伸ばせることは大きなメリットです。英語ができて電気や設備のことが分かり、アマゾンで働いている人は世の中で"希少価値"のある存在だと思います。大きなキャリア形成につながりますので積極的に挑戦してほしいです。

――最後に転職希望者に向けてメッセージをお願いします。

AWSのデータセンターは年々規模が拡大しており、事業の拡大スピードにヒューマンリソースの確保が追い付いていない現状があります。こんなに様々な経験ができて、大きなスキルアップにつながる職場が、広く知られていない業態であるが故に門戸が狭くなっているのが残念でなりません。この記事を読まれた方は「自分には無理だ」と可能性を狭めてしまうのではなく、一歩踏み出してみる勇気を持ってエントリーして頂きたいです。我々と一緒にデータセンター業界をけん引する仲間になりませんか?

Interview

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