東芝、原則出社を撤廃へ 4万4000人対象にコロナ後も

東芝は事務や研究開発などに携わるグループ社員を対象に原則出社を撤廃する(東京・港)
東芝は事務や研究開発などに携わるグループ社員を対象に原則出社を撤廃する(東京・港)

東芝は原則出社を求めてきた勤務体系を改める。国内連結会社の従業員約7万人のうち、事務や研究開発など在宅勤務ができる約4万4千人が対象。国内ならどこに居住してもいいとする新制度も一部で試行する。柔軟な働き方を認めることで従業員の獲得やつなぎ留めにつなげる。足元では新型コロナウイルスの感染が再拡大しているが、収束後もにらみ新しい働き方を模索する。

製造や保守など在宅勤務ができない職種を除き、在宅と出社を組み合わせる「ハイブリッド勤務」に移行する。従業員が当日の業務に応じて出社するかどうかを選択できるようにする。在宅勤務の利用日数の上限などは設けない。新型コロナの感染拡大を受けて、今も原則出社は求めていないが、この取り組みを収束後にも続ける。

新たに遠距離勤務制度も試行する。希望者を募り、国内であればどこに住んでもいいことにする。業務内容が全て在宅勤務で対応でき、生産性を維持・向上できるのであれば理由は問わない。まずは本社と、エネルギーやインフラなど主要4事業子会社が対象となる。各社で7月以降、順次試験導入して正式導入の可否を検討する。

東芝は勤務地から離れた場所に居住できるようになれば、配偶者の転勤や親類の介護を理由とする離職を防ぐことにも役立つとみる。また都市圏に住む人材を地方に配置するなど、柔軟な人材活用ができるようになると見込む。

東芝は2020年以降、新型コロナ感染防止のために在宅勤務を推奨してきた。出社を前提としなくても、在宅勤務と組み合わせることで生産性を維持・向上できると判断し、継続を決めた。

東芝のような柔軟な働き方は製造業以外の業種で先行して導入が進んでいる。全国どこにでも居住しながら勤務できる制度はヤフーやディー・エヌ・エー(DeNA)などIT(情報技術)企業が既に取り入れている。またNTTも7月から同様の制度を導入した。業種を超えてデジタル人材などの奪い合いが激しくなっている。東芝も従来の働き方を見直すことで、優秀な人材獲得や離職防止につなげる狙いだ。

[日経電子版 2022年07月14日 掲載]

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