東京海上、本人同意のない転勤を撤廃 26年度にも

東京海上日動火災保険は2026年度をめどに、本人の同意がない転居を伴う転勤を撤廃する方針だ。育児や介護、共働きなど入社後の生活環境の変化に柔軟に対応し、優秀な人材の確保と定着を図る。全国転勤を前提とした社員の間でも、若い世代を中心に急な転勤辞令に抵抗感をもつ事例が出始めていることに対応する。

転勤の辞令は異動の約1カ月前に出す。今後は専用システムで各年度の初めに転勤の可否や行き先の希望地などを詳細に聞き取り、人事部が回答内容を前提に異動先を決めることで、発令時に本人の同意を得られるようにする。望まない転勤を排する仕組みは一部のIT企業などで始まっているが、大手金融機関では珍しい。

現在、社命により転居を伴う転勤をする可能性がある社員は約6000人。そのうち約2000人が東京本社に勤め、地方や海外に約4000人が赴任する。異動希望者の少ない地域では営業や事務などの仕事内容や管理職など職位の希望に応えることで人材を確保する。当該地域やその周辺で新卒や中途採用を増やすことも検討する。

居住地の制約が少ない勤務形態も整える。たとえば新幹線による通勤を推奨し、異動先の支社と同じ都道府県に転居しなくても通勤できるようにする。仮想空間「メタバース」にバーチャルオフィスを展開し、遠隔勤務も取り入れやすくする。多様な働き方を認め、配置転換の際に会社側の意向と社員の希望を一致させやすくする狙いがある。

[日経電子版 2022年07月01日 掲載]

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