KDDI、「DX人材」2倍の4000人に 非通信事業てこ入れ

KDDIは23年度中に「DX人材」を4000人に増やす
KDDIは23年度中に「DX人材」を4000人に増やす

KDDIは2023年度中に、社内のデジタル技術を担える人材を現状の2倍の4000人に増やす。研修を充実し、社内人材を再教育する。育成した人材はあらゆるモノがネットにつながる「IoT」や金融関連の事業に配置する。国内携帯電話市場が飽和するなか、携帯電話以外の非通信事業の強化を打ち出しており、データ分析などの専門人材を拡充して競争力を高める。

研修を通じて、デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた知識やノウハウの底上げを図る。人工知能(AI)やデータ分析に関わる部署から社員を選抜し、1年間、個々の社員が業務時間の2割を充てる社内研修を実施して人材を育成する。21年度の「DX人材」の数は、連結子会社の社員を含む約4万7000人のうち、約2000人と全体の約4%にとどまる。これを、23年度中に約9%まで引き上げる。

システム開発の「テクノロジスト」やデータ分析を手がける「データサイエンティスト」など人材のタイプを5つに分けて育成する。研修の講師は、コンサルティング大手アクセンチュアとの共同出資会社、アライズアナリティクスのデータサイエンティスト約300人などが担当する。

1年間の研修は、座学でまずノウハウなどを学んだ後、3~4カ月にわたり「OJT(職場内訓練)」で現場のプロジェクトに参加して実践演習を積む。データサイエンティストの場合、プログラミング言語や統計学、機械学習などを学ぶ。

KDDIはDX人材の育成に向けた社内研修制度を20年7月に始めた。ただし、これまでの研修は座学が中心だった。研修の時間を積み増すほか、OJTも加え、人材育成を加速する。

KDDIは20年から正社員を対象に、職務内容を明確にし成果で処遇する「ジョブ型雇用」を導入した。全社員の職務を約30種類に分ける計画で、そのなかにはデジタル関連の職務もある。人事制度の刷新も並行して進め、デジタル人材の育成を急いでいる。

国内では、大手企業がDX人材の育成に注力し始めている。海外企業が高い報酬で専門人材を採用する一方、日本企業では社内人材を再教育する動きが広がっている。

[日経電子版 2021年10月26日 掲載]

ピックアップ

注目企業

転職成功アンケートご協力のお願い
日経転職版を通じて転職が決まった方に、アンケートのご協力をお願いいたします。