あおぞら銀、全行員にデジタル人材教育 社長含む2000人

金融のデジタル化を見据え人材育成を強化する(あおぞら銀の社員向け勉強会)
金融のデジタル化を見据え人材育成を強化する(あおぞら銀の社員向け勉強会)

あおぞら銀行はすべての役職員にデジタル人材としての教育を始める。グループ会社を含む約2000人に対し、IT(情報技術)に関する国認定の資格取得も視野に入れた講習を実施する。選抜者には高度な研修を施し、社長や役員には経営陣専用の講座も設ける。銀行経営にデジタル関連の知識が不可欠になっており、全行員の素養を高める。

デジタル人材教育は2021年度から実施する。行員向けにオンラインで専門講座を用意する。ITの基礎知識を問う国認定の「ITパスポート」取得を視野に入れた内容で、地方勤務者もオンラインで受講できる。この資格試験の出題範囲はITを使った経営戦略や情報セキュリティーなど幅広い分野に及び、社員に受験を推奨する企業も多い。これとは別に、IT部門の担当者などを講師として、ITと銀行経営に関わる勉強会も開く。

公募で選抜した行員約60人には、より高度な研修を用意する。研修で身につけたノウハウを生かし、デジタル技術を活用した新規事業も考案してもらう。研修は原則として週1回、半日実施する。研修を受けた行員が翌年度以降に講師を務める仕組みも目指す。

金融のデジタル化が進んでシステムの安定運用や不正対策の重要性が高まり、銀行員もITの知識が必要になっている。大見秀人副社長は「全社で取り組むことで、まずは全行員の苦手意識をなくしたい」と話す。

[日経電子版 2021年07月19日 掲載]

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