LINEは12日、1日限定のアルバイトの求人サービスに2021年2月に参入すると発表した。対話アプリ「LINE」上で求人や応募の手続きが完結する。働きぶりを評価することでマッチングの精度を高める仕組みも盛り込む。8600万人が利用する対話アプリの基盤を生かし、副業目的など「ギグワーク」の人材市場を開拓する。

新サービスの名称は「LINEスキマニ」。求人企業は1日単位で募集でき、隙間時間に短時間でも働きたい人が応募する。勤務終了後は企業と利用者が働きぶりや働きやすさを互いに評価し合う。急に人手が足りなくなった飲食店などの利用を見込む。
募集だけでなく、契約や勤怠管理、給与支払いなどの手続きも代行する。利用企業は実際に働いた人の給与の30%と給与立て替え手数料(1回250円)をLINEに支払う。利用者がバイトを繰り返して得た評価に基づき、給与が上がったり採用されやすくなったりする仕組みも今後取り入れる。
1日限定バイトの求人サービスは既にタイミー(東京・豊島)、インディバル(東京・千代田)などが提供する。LINEの上土達哉HRサービス事業部長は12日の記者会見で「人材の供給力やデータ活用によるマッチングの質の高さで、ナンバーワンをめざす」と話した。
[日経電子版 2020年11月12日 掲載]