デジタル庁に民間100人超 首相トップの直轄組織に

首相トップの直轄組織とすることで影響力を強める(9月のデジタル改革関係閣僚会議の初会合、首相官邸)
首相トップの直轄組織とすることで影響力を強める(9月のデジタル改革関係閣僚会議の初会合、首相官邸)

政府が来年秋に新設するデジタル庁の概要がわかった。首相トップの直轄組織とし、各府省のシステム統一を強力に進める。定員500人超のうち100人以上を民間のIT(情報技術)人材から起用し知見を生かす。一定期間が来れば組織のあり方を再検討する「見直し規定」も付与する見通しだ。

年末に策定するデジタル庁の基本方針に盛り込む。根拠となる設置法案は来年の通常国会にIT基本法など10本前後の法案と一括提出する。

デジタル庁は全省庁のシステム統一を担当することになる。各府省で異なる仕様をどう効率的に統一するかが焦点だった。内閣府の外局ではなく、首相をトップとして影響力を強める。首相を補助する役割として担当閣僚を置く。

各府省に向けて是正勧告する強い権限を与える。政府の情報システムは重要度などに応じて分類し、統一が遅れているものは是正勧告して監督する。現在は各府省が個別にシステムやサーバーを整備・運用しており、無駄が指摘されている。

デジタル関連予算は一括管理し、政府システムの調達・整備費用を一元化する。各府省で計上している予算の一部をデジタル庁に随時集約する。

定員500人超のうち、民間から100~150人を起用する。デジタル分野では民間の取り組みが先行している。中央省庁が民間人を大量に起用する異例の体制をとる。

民間からシステム構築を担うエンジニアや計画を管理するプロジェクトマネジャーなどを入れる。非常勤職員とすれば国家公務員の一般職よりも年収基準を高く設定できる。遠隔地からの勤務など柔軟な働き方を認めるよう調整する。

組織のあり方は一定年数がたてば見直す規定を設ける。恒久組織としつつも、状況に応じて所管や権限を柔軟に変えられる余地を持たせる。デジタル庁が担う自治体システムの統一は5年以内、マイナンバーカードの国民全員への配布は2022年度末が目標だ。改革に時間がかかるため時限組織にはしない。

菅政権は行政のデジタル化を成長戦略の柱に位置付ける。行政手続きのオンライン化や自治体システムの標準化で国民サービスの利便性向上につなげる。

[日経電子版 2020年11月13日 掲載]

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