明治安田生命、所属は東京本社で職場が地方 6000人対象

明治安田生命は本社部門に所属しながら地方で働く「リモート型」職員の公募を始めた
明治安田生命は本社部門に所属しながら地方で働く「リモート型」職員の公募を始めた

生命保険業界の働き方が新型コロナウイルス禍で変わる。大手の明治安田生命保険は約6千人の職員を対象に、本社部門に所属しながら地方拠点で働く職種を新設する。

アフラック生命保険も約1千人規模で同様の制度をつくる。保険会社の強みである全国の営業網をテレワークの拠点に転用する。職員が配偶者の転勤などの際にも働き続けやすくする。

生保大手は大手銀行や証券会社に比べても営業網がきめ細かい。明治安田生命は全国に1000カ所超の拠点を抱える。職員が自宅に近い拠点に通うことなどで勤務場所が分散し、会社全体として感染リスクを抑えた働き方も実現できるとみている。

このほど、本社部門に所属しながら地方で働く「リモート型」の職員の公募を始めた。人事や保険契約、保険金支払いに関連する部門などで、転勤のない総合職約6000人を対象としている。2021年4月から配属を始め、22年以降に本格展開する。

あわせてテレワークの拡大に踏み切る。この10月から専用の端末を導入し、これまで遠隔では難しかった保険金支払いも在宅でこなせるようにする。基幹業務でも約4割の職員が在宅で勤務できるようにする構想だ。

アフラック生命は21年1月、転勤のない首都圏以外の職員約1000人を対象に「リモートキャリア」制度を創設する。地方在住の職員を本社に配属する。応募する部門は自由に選べる仕組みにする。

生保の支社や営業所には通信や印刷などの業務をこなすための設備が一通りそろう。自宅勤務と併用で必要に応じて出社してもらう。

大手生保が新たな職種を設ける背景には新型コロナ禍がある。4~5月の緊急事態宣言の期間中に、各社は他業界より遅れていたテレワークの環境整備を急ピッチで進めた。明治安田生命などは常に出社するのが当たり前という働き方の転換を見据え、遠隔勤務を前提とした職種の新設に踏み切る。

生保業界は約23万人の営業職員を中心に女性が比較的多い。配偶者の転勤を機に離職したり、望む部署で働けなくなったりするケースが目立つのが実情だ。勤務地にひもづいた部署配属のあり方を見直せば、専門性の高い人材が本社部門で力量を発揮しながら場所を問わずに働けるようになると期待している。

保険業界でのテレワーク導入は損害保険会社が先行している。大手損保では情報管理上、難しいとされてきたコールセンターの在宅勤務を試行する動きがある。外資系は100%に近い在宅勤務比率を達成している。生保業界もコロナ禍を契機に新しい働き方を取り入れる考えだ。

[日経電子版 2020年09月24日 掲載]

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