私は現在、ニューヨークの大学院で経営学を学んでおり、経営学では金融と情報システムの2つの分野を主専攻とするダブルメジャーです。大学院修了後は、金融業界でIT金融システムの開発と運用をしたいと考えています。現在32歳になりますが、就業経験は2年未満のITシステムのみです。語学は日本語と中国語、英語の3カ国語を話せますが、転職活動では書類選考すら通りません。自分では年齢と職務経験の少なさが理由だと考えています。不況の中、私はどのように転職活動をしたらいいでしょうか(32歳・男性)
職務経験の少なさを補えるアピールポイントを探してみて。応募書類は「見やすさ」と「内容のバランス」がカギ
32歳で就業経験が2年未満だと、転職に際して大きなハンディになることは間違いありません。32歳というのは、大卒者であれば10年前後の社会人経験がある年齢です。2年未満というのは非常に短く、採用する側も不安になるのだと思います。
しかし、これまで仕事以外にいろいろな経験を積まれてきたのではありませんか。お悩みの文章からは判断できませんが、20歳代で何かを学んだり、職務以外のボランティアのような取り組みをされたり、何か特別な経験は持っていませんか。職務経験が少ないのであれば、それを補えるアピールポイントを探してみましょう。
また現在、大学院で学ばれていますが、どのように転職活動をしていますか? 通常、米国の大学・大学院であれば、インターンシップの機会や企業を集めての説明会、担当教授からの推薦など、通常の書類選考を省いての面接の機会があるはずです。キャリアフェアなどに参加して、就職先を見つけている学生も多くいます。このような機会を活用して、前向きに転職活動をしてみてください。
企業に直接アプローチして、書類選考を受けていくことも必要です。ここでは通過しやすい書類について説明します。応募書類を作る際に気をつけることは、「見やすさ」と「内容のバランス」です。企業の規模にもよりますが、人気企業には毎日のように応募書類が届きます。そのような状況では、読みにくい書類は読んでもらえない可能性が高いです。レイアウトやフォント、太文字やアンダーラインなどの使い方を工夫して、採用担当者が読みやすい書類を作りましょう。全体的に同じフォント、同じサイズの文字で書かれている書類はとても読みにくいです。
応募書類にできる限りの情報を詰め込み、アピールしようとして失敗する人もいます。あまりにも文字数が多すぎると読みにくく、本当にアピールするべきポイントがぼやけてしまいます。そのような点を踏まえ、読みやすい書類作りを目指しましょう。
次に内容のバランスです。採用担当者が知りたい内容を伝えるということを前提に書類を作成してください。例えば、IT関連の職種に応募しているのに、社会保険労務士の資格をアピールしても全く無意味です。採用担当者が知りたいことを予測し、満足できるような内容を書かなければなりません。各企業で候補者に求めるものはそれぞれ異なります。書類選考の通過率を高めたいのであれば、応募する企業ごとに書類の手直しをする必要があります。
書類選考通過のカギは、採用担当者にとって読みやすいレイアウトを心がけ、彼らが知りたいと思う情報を提供することです。書類作成は非常に手間がかかりますが、ぜひ頑張ってみてください。