転職Q&A

「これまで人間関係に困ったことは?」の質問にどう答える?

面接時に、前職での人間関係のトラブルを聞かれることがあります。「ありません」というのは事実と違いますが、素直に「あります」と答えても、面接担当者の心証を悪くする気がします。どのように答えたらいいでしょうか(35歳・女性)

「どう対処し、どうビジネスチャンスにつなげたか」がポイント

面接担当者は履歴書や職務経歴書などの書類に目を通した上で、「この方なら活躍してくれそうだ」と期待しているからこそ面接しているのです。すでにある程度の評価はしている、そんな状況で人間関係のトラブルを聞いてくるのは、もう一押し「安心したい」という気持ちがあるからです。

例えば、会社にいるさまざまな社員とチームワークを大切に仕事ができるのか、人間的に合わない人が相手でもうまく対応できるのか。そのあたりを確認したいということです。

確かに「ありません」という回答は現実的な答えではないでしょう。また「トラブルがあって困りました」だけでは、問題解決能力を疑われてしまいます。問題が起きた時の責任をすべて相手に負わせるような他責性が強いと、「この人と一緒に仕事をして大丈夫かな……」と面接担当者を不安にさせる原因となります。

模範回答を挙げるとしたらこのようになるでしょう。人間関係のトラブルはあったが、その原因を自分なりに考えてこんなふうに適切に対処した。その結果、業務上このようなパフォーマンスの向上が見られた。そこからこのような教訓を得て、以来こんなふうに仕事をするようになった――。このように答えられると、「この人はトラブルを自ら解決できる力を持った人だ」「トラブルからビジネスチャンスを作ることができる人だ」という評価を得られるはずです。

面接ではどのような話をするときも、「それがどうビジネスチャンスにつながるのか」という視点を忘れないことが大切です。人間関係のトラブルや失敗体験を語るときも同様です。残念な回答としては、「こんな対処をしたら取引先と良好な人間関係を築くことができた」で話が終わってしまうケース。

会社が求めているのは、一緒に安心して働けると同時に一緒に売り上げを作ってくれる人材でもあります。したがって「取引先と人間関係が良好になった」後の話が重要なのです。例えば「新規案件の受注につながった」「現場の業務改善が進んだ」というところまで踏み込んで語れるようにしておきましょう。

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