長く働き続けたいので、志望会社の離職率や平均年収がとても気になります。面接の場で直接質問してもよいものでしょうか(31歳・男性)
失礼ではないが、聞き方と聞くタイミングには注意
離職率と平均年収について、どちらも聞くこと自体は失礼には当たりません。ただし、聞くタイミングと聞き方は考えたほうがいいでしょう。というのは、面接とは基本的に「求められる職務に相応しい人材かどうか」を見極める場所。そこで離職率や平均年収の話題を持ち出すと、「労働環境の良し悪しのみで会社を選ぶ人間ではないか」「職務に対する熱意が足りないのではないか」と疑われる恐れがあります。あるいは、離職率を気にする=周囲に流される人物ではないか、お給料を気にする=安定だけを求める人物ではないかなどと曲解されることもあるかもしれません。
とはいえ、仕事選びにおいて離職率と平均年収が大切な要素であるのは事実です。「聞かない」決断という選択肢はあり得ないでしょう。そこで聞くタイミングと聞き方が大切です。ご自身で直接聞きたい場合は、内定が出た後に具体的な待遇についてのすりあわせを行う「オファー面談」で聞くとよいでしょう。離職率や平均収入について触れるのは「内定が出るのを待ってから」ということです。
または自分で直接確認しようとせず、人材紹介会社などから情報を提供してもらうのもいいと思います。いずれにせよ、わざわざ面接の場で、自分の口から直接尋ねる、というのは避けたほうが無難です。
面接とは基本的に「求められる職務に相応しい人材かどうか」を見極める場所であるため、労働条件などの情報以外は、聞かれない限りは口にする必要はないと考えましょう。例えば「スキルアップのために資格スクールに通いたい」と考えていたとします。これ自体は職務に対する熱心さや前向きさの現れであって、評価されこそすれ非難されるものではありません。しかし、やはり面接の場で相談するべきことではないのです。採用側としては「業務最優先で頑張ってほしい」というのが本音です。他の求職者と並んだとき、一歩不利になることは避けられません。