面接中に、ほかにどんな企業に応募しているか尋ねられました。数社応募しているのですが、正直に答えるべきでしょうか(30歳・男性)
企業選定の軸にブレがないか見るための質問。正直に答えるべき
正直に答えるべきです。この質問をする面接担当者には、企業選定の軸にブレがないかをチェックしたいという思惑があります。そこで「なぜその企業を?」「さっき聞いた転職の動機と合っていないのでは?」などと疑われるようだと、「これでは、うちを志望する気持ちも本気かどうか怪しいものだ」と判断されてしまう恐れがあります。
また、目の前の面接担当者に熱意をアピールしようとするあまり、「御社しか受けていません」と答えるのは、逆にネガティブな印象を採用側に与えることになる可能性があります。自分にとって望ましいキャリアを手に入れるための転職活動なのですから、合理的な判断ができる人材であれば、その希望に合致する企業があれば何社でも応募するのが当然だからです。
もし最終面接まで進んだ段階でこの質問をされた場合は、求職者にとっての優先順位に探りを入れるという意図も裏にあるかもしれません。しかし、そこで「御社が第1志望です」「3番目の志望企業です」などとわざわざ数字を出して答える必要はありません。「自分が転職に求めるものはこうで、その希望と合致する企業で働きたいと思っています。その気持ちは活動当初から変わっていません」。このように「なぜ、転職したいのか」「なぜ、その企業を選んだのか」といった原点に立ち返り、返答しましょう。